みたもの感想文。

好きなときに好きなことを好きなように書きます。

20210313 Hello! Project 2021 春「花鳥風月」 チーム「鳥」公演

 

〇 最初の印象

 出てきた瞬間からの小田さんの気迫がものすごかった。
他の子たちの緊張も手伝ってか、とにかく小田さんの飛び出し方が強すぎて外連味とか闘争心と言う言葉が浮かんでしまうほど。
でも、これは小田さんも緊張していたからなのかなとも思う。
そこで引かずに逆に押し出してくる負けん気の強さみたいなものは小田さんらしいとも思うし、頼もしいなとも思った。
この気概みたいなものがバランスよくコントロールできるようになったら、めちゃくちゃ格好良いだろうなぁ。
小田さんは髪型も闘争心という言葉が浮かぶキリッとしたもので、この髪型を『タデ食う虫もLIKE it!』の間奏でとても上手く使っていたのが印象的だった。
確かにあの曲であの髪であの頭を振るフリならシャープに決まる。
空気の裂け目が見えそうなくらい切れ味がすごかった。

 

 冒頭はとにかく小田さんの突出がすごくて、しかもやり過ぎなのではと感じてしまうこともあり「ちゃんと楽しめるかしら」と少し不安だった。
だけど、その温度差みたいなものも、それぞれのメンバーが自分のグループの曲をやっていくに従って落ち着いていった。
小田さんの気迫に触発され、引っ張り上げられたというのもあったのかな。
みんながそれぞれ目の前のやるべきことにきちんと向き合えるようになっていった感じ。地に足がついたというか。
前半の全体曲パートが終わる頃には、私も色んな子の様子を見られるようになった。

 

 

〇 中盤

 チーム内ユニットでのパフォーマンス。
このパートはアンジュルムの三人、笠原さん・伊勢さん・わかなちゃんがものすごく頼もしく感じたパート。
他のグループの人たちと組んでることもあってか、すごくちゃんとアンジュルムを背負っているのをずっと感じられた。
自分がアンジュルムであることのプライドというか、アンジュルムの名前を汚せないというか。
アンジュルムというグループに、メンバーに、恥じないパフォーマンスをするんだ、みたいな意識をすごく強く感じて、それが本当に頼もしくて、めちゃくちゃ格好良くて、嬉しかった。
私は他のグループのことはまだよくわからないのだけど、他のグループの子たちもそんな感じだったのかしら。

 

 笠原さんは動きが本当に格好良い。
動きと動きの間の動き、動きを繋ぐ動きというのかしら、それがとても滑らかで綺麗だった。
鳥組ではアンジュルム筆頭ということもあってか、滲む貫禄が素敵。
 伊勢さんもわかなちゃんがいるせいか、中堅の気配を纏っていて、それがとてもクールだった。
伊勢さんはスマートな挙動がとても魅力的なんだけど、それがどんどんブラッシュアップされている感じ。
宝塚が好きというのとバレエをやっていたっていうのはすごく強味で、イメージ力として反映されてるんだなと見るたびに思う。
今回は小田さんとデュオをやっているから、そこからの今後の変化がすごく楽しみ。
 わかなちゃんはもう見るたびにすごい。
毎回の食らいつきが本当にすごい。
覚えることも対応しなきゃいけないこともたくさんあるだろうに、ちゃんと上まで見てくれて、客席に手も振ってくれて、なんかもう見るたびにアンジュルムでいてくれてありがとうって思う。
今回、見せ場もたくさんあったように思うので、回を重ねるごとに変化があるんだろうな。
ちょっと心配だったのは靴が重そうで、多分サイズが合ってないんだろうなということ。
身体もこれから作られていくところだから、くれぐれも怪我や故障には気をつけて欲しいなと思う。

 

 

〇 MC

 小田さんが担当していて、間で一度、メンバーを一人呼んだご当地話を展開。
今回は笠原さん。
八王子と言えば高尾山。
661メートルだった標高が修正されたという話を持ってきていて、幾つに修正されたか?と笠原さんから小田さんに問いかけがある。
突然の問いかけに多少戸惑いながらも、小田さんは上がったのか下がったのかヒントを要求。
笠原「そこは小田さんの脳で!」
小田「わ、なんか冷たい(笑)えー、どっちだろう。下?」
とか会話してるうちに、突然、笠原さんが「そう!599メートルに、……!!!???」と答えを言ってしまいパニックに(笑)
この辺がすごくいつものアンジュルムの笠原さんぽくて微笑ましかった(笑)
そこに小田さんがのっかってくれて
小田「わかった!599メートル!」
笠原「あー!はい!正解!すごい!」
小田「うん、なんか、上から降ってきた!ああ、こういうのが降ってきたって言うんだなって!」
笠原「さすが小田さんですね!」
小田「ありがとう!」
不正確だけど、こんな感じの会話が展開されていて面白かった(笑)笑いました(笑)

 

 

〇 後半

 『ニッポンノ D・N・A!』の台詞部分がアンジュルムの三人。
最後の台詞を担当していた笠原さんがド派手に今日だけの特別バージョンを展開(苦笑)
笠原「デオキシリボ核酸とは、(!?)デオキシリボ核酸!!デオキシリボ核酸ですからー!!!」
この時の笠原さんの表情もさることながら、周囲のメンバーの「!!!???」という心のどよめきが空気の揺らぎで伝わってきたのが面白かった(笑)
小田さんなんてズコーッ!てなってたのよ(笑)
その後の「スマン!スマン!ホントスマン!モウシワケナイ!」てなってた笠原さんもね、すごく良かった(笑)
なんというか、いや、ミスは良くはないんだけど(苦笑)あれのおかげでみんなホッとしたんじゃないかなと思った。
ちょっと一体感みたいな空気が出たというか。
ミスっても腹を据えてやり切っちゃうのとか、その場での謝り方とか、ステージも客席も良い意味で緩んだように感じた。
和んだ感じがすごく笠原さんの良いところが出たなぁ、と。
その良さって、多分アンジュルムの良さでもあって、そう言うのを(アンジュルムの)メンバーみんなそれぞれ持っているのがすごく良いよなと思う。

 

 後半の衣装替えは小田さんがものすごく可愛かったんですよ。
モーニング娘。'21は花柄の衣装で、小田さんは髪も下ろしていたのがとても素敵だった。
しかも、あの花柄の衣装、くるくる回るとすごく素敵にスカートが広がるんだけど、それが本当に可愛くて綺麗で。
更に小田さんはそれをすごく上手に扱って表現の手段にしてくる。
前半での髪さばきとか、この衣装特性の使い方とか、使えるものは何でも使って色んなものを見せて欲しいと思う方なので、ああいう見せ方は大好きなんですよね。
そう。小田さんの表現て、メンタル的な部分の比重がすごく大きいとずっと思っていたんだけど、今回はフィジカル的なところもすごく素敵だと思ったんでした。
踊れるのが楽しい!っていうのが伝わってきたのもあったのかしら。
見ていて本当に可愛いと思ったし、素敵だったし、楽しかった。
あれはね、小田さんのこと好きになっちゃう。

 

 『今夜だけ浮かれたかった』の小田さんもすごく素敵で ♪汗ばんでるから夏がきらい♪ のところで、小田さんが首筋に手を当てるんだけど、そこで心臓を持っていかれた。
なんというか、すごく清艶で、その瞬間に夏の日差しと夏の気温、夏の匂いが見えて、ジワリと滲む汗と景色とドラマがフラッシュバックして、眩暈がする。
たったあれだけの動きと表情で、見えないものをあんなに鮮明に見せてくれるっていうのは、もうこんなに楽しいことはないな、と。
そういうのを見せてもらえるのが本当に嬉しい。
くらっと来ます。

 

 『わがまま 気のまま 愛のジョーク』での小田さんの♪愛されたい!♪もすごく好き。
最後の『い』の余韻が素敵。
なんだろう。すごく響いて聞こえてきて、体の芯で反響してめちゃくちゃ痺れる。
私は小田さんの声が好きなんだなと思った。

 

 

〇 全体

 個人的には小田さんの印象が強い公演だった。
観ていて面白いなと思ったのは、かなりの割合で小田さんの視界に入るところにわかなちゃんがいたこと。
直接チラチラ見るってことはないんだけど、小田さんがすごくわかなちゃんを気にしてくれてるのが感じられた。
それがすごく面白くて、
「あー、小田さん、わかなちゃんのことすごく好いてくれてるんだなー」
「わかなちゃんもすごい小田さんのこと頼りにしてるなー」
「小田さんからわかなちゃんへの愛情を感じるわー」
「なんか、すごい絆が出来てきてるんじゃないのコレは」
とか思いながら見ていた。
 そんな中で、『伸びしろ ~ Beyond the World ~』を歌ってた時に♪伸びしろ♪の箇所で小田さんがわかなちゃんを見ていたのがなんとも印象的だった。
あんなに小田さんに気にしてもらっていたら、わかなちゃんがどれだけ、どう上がっていくのかとても楽しみになる。
わかなちゃんだけでなく、小田さん自身にもきっと何かしら変化が出ると思うので、それもすごく楽しみ。
 あと、今回は踊って移動してが多いせいか、みんな小物をよく落としていた。
それを小田さんがすごく細やかに華麗に回収していたのがすごかった。
なんというか、視野が広い。
全体への気の配り方、行き渡らせ方がすごい。
それなのに、その上さらに、自分のパフォーマンスも何か試しているような気配まで見られる。
とにかく、小田さんの存在感が凄かった。

 

 チームの公演としてみると、初日なこともあってチームの色はまだ出ていないんだと思う。
まだ、それぞれ自分のやることで手一杯と言うか。
ただ、これから回数を重ねるに従って、チームとしての色が出来上がっていくと思うと期待と楽しみばかりだな、と思う。
場所を移動するのに精いっぱいの動きが意味を持ってきたり、段取りが表現に変わって、公演が『鳥』の作品になっていく。
私は現状、もう鳥組のチケットを持っていないので、(なんとか観られないものかとは思っているものの)ここから中日へ、そして楽日への過程がどうなるのか、最後にどんなものが出来上がるのか見ることは出来ない。
それは本当に残念に思う。
だけど、見にいける人たちの感想を色々読むのは楽しみ。
それに、『花鳥風月』後も活動はあるわけで、その時のメンバーの変化が見られるのも楽しみ。

 

 

 『花鳥風月』チーム『鳥』公演の初日、すごく面白かった。
未来への期待をたくさん持てる公演でとても嬉しかった。
あー、本当に楽しかったな。
チケットのあるチーム『花』の公演が今から楽しみで仕方がない。